おひとりさまの悪性リンパ腫治療ブログ

30代独身女性の悪性リンパ腫闘病ブログです。濾胞性リンパ腫→B細胞性非ホジキンリンパ腫に形質転換。RーCHOP療法で治療中。

味覚障害時に感じる「味らしきもの」の正体【口中香を強くする方法】

こんにちは、ばたこです。

これまで「2~3割は回復してきたかも」と思っていた味覚障害。

もしかしたら味覚ではなかったのかも。

 

 

「味らしきもの」の正体

抗がん剤一回目からずーっとある味がしなくなる味覚障害。

今も継続中です。

 

カレー、コーヒーなど味の強いものを食べてもだめ。

甘い、辛い、酸っぱい、苦い、うまいなどの基本的な五味が全く感じられません。

でも風味のようなものは感じ取れる状態。

 

味がしないのに「味らしきもの」をうっすら感じる。

 

例えば、パンを食べた時の香ばしさ、牛乳の風味。

そういうのは感じ取れる。

 

多分、口中香(こうちゅうか)だと思うんですよね。

香りには2種類あり、食べ物を口の中に入れる前に鼻で感じる香りは「鼻先香」、食べ物を口の中に入れたあとに感じる香りは「口中香」と表現します。多くの人たちは、香り成分が鼻先から嗅上皮に到達して感じる「鼻先香」だけを「香り」と言っています。そのため、口の中に食べ物を入れたあとに感じる香り(口中香)と味を、まとめて「味」と表現しており、間違った使い方をしています。実際には、食べ物を口に入れたあとにも、香りを感じているのです。口腔内に入った食べ物から出ている香りの成分は、私たちの呼気(肺から二酸化炭素を排出している息)によって、口腔内から鼻腔の嗅上皮へと送られ、食べ物の香りを感じています。この香りを「口中香」と呼びます。

2種類の香り-鼻先香と口中香- | 特定非営利活動法人 うま味インフォメーションセンター

 

普段、味だと思っているものの一つ。

だから一般的な感覚でいうと味の一部は感じ取れているのかも。

実際は味ではなく香りなんだけど。(ややこしい)

 

別の記事にも興味深いことが書いてありました。

もう一つは、食品を口に入れて噛んだときに、香りの成分がのどの奥から鼻に抜けて感じられる口中香です(レトロネーザルアロマともいいます。「戻り香」という人もいますが、こちらはお酒やコーヒーを飲み込んだときに食道あるいは胃から戻ってくる香りを意味することもあるようです)。鼻をつまんで食品を食べると、鼻の方に香りの成分が抜けなくなるために感じられなくなります。この香りは意外に知られていません。なぜなら、食品を口に入れたときには、舌で感じられる本当の味(前回紹介した7種類)と鼻で感じられるこの口中香を同時に感じてしまうために、両方がごちゃ混ぜになってついつい「~の味がする」と言ってしまうからです。味と香りが一緒ですから、本当は「香味」や「風味」と言うべきですが、長い習慣で「味」と言っているのです。
味と口中香を区別するのは簡単です。鼻をつまんでも感じられるものは味で、鼻をつまんだら感じないけれども鼻を開けると初めて感じられるのが口中香です。

食のいま 第12号 「食品の味と香り-「口中香(か)」って何でしょう?(2)」 | 食品科学科 | 日本獣医生命科学大学

 

以前、鼻をつまんで食べてみたことがありました。

すると味がしない。

なので「味がしない味覚障害」で感じ取れる「味らしきもの」とは口中香なんだと思われます。

 

口中香のメカニズム

メカニズム的にはこんな感じらしい。

私たちは、肺への気道と胃への食道が、喉で交差しているため、呑み込むときに喉から鼻へ抜ける匂いを感じることができる。鼻をつまんでものを食べると味もそっけもないのも、この喉の構造が原因である。ワインを聞くとき、まず鼻先から入ってくる匂いを楽しみ、次に口に含んで舌のうえで転がして飲みながら、喉越しから鼻にぬける匂いを楽しむ。前者を「たち香」(オルソネーザル)、後者を「口中香」「あと香」(レトロネーザル)などと言うが、この2つの経路からの香りの楽しめるのは人間だけである。

鼻先と喉から味わう香り | 生物化学研究室

さっそく緑茶を舌の上で転がしてみました。

しばらくすると、緑茶の口中香が立ち上ってきました!

これは楽しい!!

久々に味わう感覚に浸れたかも。

 

口中香を強くする方法

よく噛む

「口中香」は、食べ物を口の中に入れたあとに感じる香りですが、「鼻先香」と同様に、食べ物が何であるか、食べ物の種類を教えてくれる働きがあります。口に入れる前の見た目やかすかな肉の香りで、肉の種類はわかるかもしれませんが、本当のお肉の香りは、口の中に入れたお肉をしっかり噛んでいる時に感じられる「口中香」によります。焼き肉屋さんで値段の高いA5のとても軟らかい上カルビ肉を注文して、一噛みか二噛みして飲み込んでしまっては、高いお肉の味わいを味わっておらず、漬けているたれの味わいしか味わっていないかもしれません。軟らかいお肉こそ、少なくとも10回以上は噛んで、しっかりお肉から香りを引き出して「口中香」でおいしさを楽しんでほしいものです。

2種類の香り-鼻先香と口中香- | 特定非営利活動法人 うま味インフォメーションセンター

 

大事なことが書いてありました。

例えば焼肉、噛む回数が少ないとタレの味しかわからない。

よく噛むとお肉から香りが引き出される。

味覚障害の人が美味しく食べるにはよく噛んだほうが良いのかな。

 

うま味物質を加える

「こく」の形成には,味,香り,食感による複雑な刺激による感覚に,広がりと持続性を付与することが不可欠である.それに寄与する重要な成分として,うま味物質と油脂が考えられる.うま味物質は,口中香を増強することにより,「こく」形成のベースとなる味わいに広がりと持続性を与えることができる.また,油脂は香気成分を保持し,香りの持続性を付与できることがわかってきた.

食べ物の「こく」を科学する

こくについて書かれた記事ですが、気になったのが「うま味物質が口中香を増強する」という部分。

うま味物質ってなんぞや?

鰹節、煮干し、昆布のこと??

 

うま味物質の多い食べ物たち。

うま味物質が多い食品

うま味の成分 | 日本うま味調味料協会

 

これを見て思いました。

確かにどれも味らしきもの(口中香)を感じやすかった。

トマトなんて、病気の治療中、よくスープにしてよく飲んでました。

 

チーズは治療中は味しなかったけど、アツアツのチーズが冷めないように、急いで食べてたのがいけなかったのかも。

さっきの記事にもあったように舌の上で転がさないと口中香は十分に感じられない。

だから美味しいと思えなかったんだろうなあ。

 

うま味調味料というと味の素。

味の素というとリュウジ。

そんな単語が頭をよぎりました。(笑)

 

正直、味の素ってなくても別にいいんじゃない?

食材の味と醤油、味噌、塩で事足りるんじゃない?

と思ってた口です。

 

でも口中香増強につながるんなら試してみようかなあ。

 

日本うま味調味料協会

こちらにうま味調味料を使ったレシピも乗ってました。

 

まとめ

  • 「鼻から抜ける風味」の正体は口中香。
  • 口中香をを楽しむために舌で転がしてみる。
  • 口中香増強するために「よく噛む」「うま味を加える」

 

これから意識して食べていこうと思います。